スマートグラスの医療分野での活用方法とは?メリットから事例まで紹介

2022/01/31
スマートグラスの医療分野での活用方法とは?メリットから事例まで紹介

少子高齢化が進む中、医療分野においても働き方改革の推進や働き手の確保、人材育成が大きな課題となっています。医療の質を落とすことなく生産性を向上させ、効率化を実現するためにはICTの活用が欠かせません。そのため、オンライン診療やオンライン服薬指導などをはじめ、医療分野におけるICTの活用が積極的に推進されています。ここでは、その中でも近年非常に注目されているスマートグラスの活用についてご紹介します。

医療分野での活用が期待されるスマートグラス

人手不足や技術継承の課題はビジネスの現場だけに限らず、医療分野でも同様の課題に直面しています。こういった課題解決に役立つ仕組みとして、医療分野においてもスマートグラスの活用が期待されています。

スマートグラスとは

スマートグラスとは

一般的にスマートグラスとは、通信機能やセンサー、カメラ・マイク・スピーカー、ディスプレイなどを備えたメガネ型のウェアラブルデバイスのことです。スマートグラスは視野を確保しながらハンズフリーで作業ができることに大きなメリットがあり、製造・建設・保守といった産業向けだけでなく、最近では医療・看護・ヘルスケア分野でも少しずつ実用化されています。

スマートグラス活用のメリットとは

スマートグラスと専用のソフトウェアと組み合わせることにより、遠隔から現場作業者の作業をリアルタイムでサポートすることができます。その「遠隔作業支援」の仕組みを活用することにより、情報共有の迅速化、業務効率化、安全性の向上、技術継承や人材育成などを実現できる点がスマートグラス活用の大きなメリットといえます。

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スマートグラスの医療分野でのメリットや活用方法

スマートグラスをはじめとするICT技術の活用は、情報連携の強化や情報共有の迅速化、業務効率化などをもたらすことから、医療分野でもその応用が進んでいます。スマートグラスを活用した遠隔支援のメリットや活用方法をご紹介します。

医療分野におけるスマートグラス活用のメリットとは

医療分野でのスマートグラス活用にはどのようなメリットがあるのでしょうか。正確な情報共有や迅速な判断が求められる医療現場だからこそ、スマートグラスの活用には大きなメリットがあります。

情報共有の強化・迅速化

情報共有の強化・迅速化

スマートグラスを活用した遠隔支援の仕組みでは、現場の状況や患者の様子をリアルタイムの映像で共有することができます。複数名が同時に映像を確認し音声のやり取りもできるので、その場で適切な指示を行うことはもちろんのこと、複数の診療科での情報共有や情報連携もスムーズに行うことができます。迅速な判断が求められる医療現場において、情報共有の強化・迅速化を実現できる点は大きなメリットといえます。

現場の負担軽減・業務効率化

スマートグラスは目元にあるディスプレイに必要な情報が表示されるので、情報を取得するために視界を遮られることがありません。また、両手が自由に使えるため、作業をしながらハンズフリーで情報取得や会話を行うことができます。情報共有のために現場を離れたり、電話で作業の手を止められたりすることもなく、現場の負担軽減や業務効率化に繋がります。

安全性・信頼性の向上

スマートグラスによるリアルタイムかつ正確な情報伝達と情報共有により、ヒューマンエラーの防止にも繋がります。また、医療行為などのサポートやモニタリング、器具の説明や注意点の表示による注意喚起などにより、医療過誤の防止にも効果を発揮します。医療分野における安全性・信頼性の向上を実現できる点もスマートグラス活用のメリットです。

医療分野でのスマートグラスの活用方法

医療分野におけるスマートグラスの活用方法についてご紹介します。ハンズフリーで使用ができる、リアルタイムの映像と音声の共有ができるといった特性を活かし、医療分野のさまざまなシーンで活用することが可能です。

専門医による遠隔診療・遠隔サポート

専門医による遠隔診療・遠隔サポート

離島や過疎地などでは専門医が不足しているため、そういった地域における専門医療の提供にスマートグラスを活用することができます。地域の基幹病院の現場医師がスマートグラスの映像をリアルタイムに共有し、大学病院などにいる専門医がその映像を確認、診療科別専門医による診療や治療の遠隔サポートを行うことができます。

高齢者施設等での遠隔診療やケアサポート

同様に、離島や過疎地などで医師が常駐していない高齢者施設などでの遠隔診療やケアサポートにもスマートグラス活用することができます。専門知識を持たないスタッフが患者宅を訪問した場合でも、スマートグラスを介した映像・音声を医師や看護師と共有し、専門有識者から迅速かつ的確な指示を受けることが可能です。これにより、高度なケアをサポートできるだけでなく、医師や看護師が自ら訪問しなくても、より多くの患者ケアの対応が可能となります。

教育や実習における実技指導

スマートグラスは医療分野の教育や実習にも有効活用できます。スマートグラスでは目元のカメラからの映像をリアルタイムに共有できるので、手術時の執刀医の目線を共有することが可能です。また、手元の動きも確認ができるので、医学生などの研修はもちろんのこと、手術映像の記録や配信を行うことができます。

医療分野におけるスマートグラス活用の注意点

メリットの多いスマートグラスですが、導入・活用においては注意すべき点もあります。スマートグラスをはじめとする各種端末やICT技術はあくまでも医療従事者の業務の効率化や業務の質の向上をサポートする手段にすぎません。生命や身体に関わる医療分野にあっては、その導入・活用には十分な安全性の確保が必要です。安全に使用できる環境であるのかどうか、端末やソフトウェアの仕様やスペックに問題はないかなどを含め、安全性に十分配慮したうえで、故障や事故に備えたマニュアルの整備や訓練も不可欠です。

まとめ

新型コロナウイルスの影響もあり、医療分野におけるICTの活用が加速しています。そういった背景から、医療分野におけるスマートグラスの活用は非常に注目されています。安全性への配慮や使用環境の整備といった課題はありますが、その活用メリットは非常に大きく、今後のさらなる活用が期待されています。

著者情報 著者情報:ジャパンメディアシステム ジャパンメディアシステム

ジャパンメディアシステムは、企業のコミュニケーションを支えるビジュアルコミュニケーションシステム「LiveOn」を提供し、場所や時間に縛られない働き方の実現を目指しています。

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