オンライン会議中に映像が固まる、音声が途切れる、そもそも接続できない——こうしたトラブルに悩まされたことがある方は多いのではないでしょうか。原因はパソコンやカメラの不具合とは限りません。実は、社内ネットワークの設定が影響しているケースが少なくありません。 この記事では、Web会議の接続トラブルの背景にあるネットワークの仕組みを、専門用語が苦手な方にもわかりやすく整理し、トラブル時に確認すべきポイントをチェックリスト形式でまとめます。情報システム部門への相談前の一次切り分けにも、ツール選定時の判断材料にも活用できる内容です。
自宅のWi-Fi環境では問題なく使えていたWeb会議システムが、オフィスに出社した途端につながりにくくなる——という経験はないでしょうか。自宅とオフィスの大きな違いのひとつが、多くの企業がセキュリティ確保のために設置している「ファイアウォール」や「プロキシサーバー」の存在です。これらは外部からの不正アクセスを防ぐ一方で、Web会議に必要な通信まで制限してしまうことがあります。
テレワークやハイブリッドワークが定着した今、Web会議は毎日のように使う業務インフラになりました。それだけに、接続トラブルが起きたときの業務への影響も大きくなっています。「パソコンを再起動したら直った」で済むこともありますが、繰り返し同じ症状が出る場合は、端末ではなくネットワーク側の設定が根本原因になっていることが少なくありません。
実際、Web会議システムが利用する特定のポートがファイアウォールでブロックされると、映像や音声の遅延・接続エラーが発生することが知られています。パソコンやカメラを買い替えても改善しない不調は、まずネットワーク側を疑ってみる価値があります。
ネットワークのトラブルを理解するには、いくつかの基本用語を押さえておくと安心です。専門的に感じるかもしれませんが、仕組み自体はそれほど難しくありません。
「ポート番号」は、1台のコンピューターが同時にいくつもの通信をやり取りする際、どの通信がどのアプリ宛てかを区別するための番号です。Web会議システムも、音声・映像・チャットなど複数の通信を同時に行うため、特定のポート番号を使ってやり取りしています。会社のファイアウォールがそのポートを許可していないと、通信がブロックされてしまいます。
「プライベートIPアドレス」は、社内LANのようにネットワーク内部だけで使われる住所のようなものです。インターネットに出るときは、ルーターが「NAT(IPマスカレード)」という仕組みでプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換しています。この変換処理が何重にも重なっていたり、変換のルールが厳しく制限されていたりすると、Web会議の接続がうまく確立できないことがあります。
特に規模の大きい企業では、拠点ごとのネットワークを1つの大きな社内網としてまとめるために、NATを何段階も経由する構成になっていることがあります。この「多段NAT」の環境では、Web会議のようにリアルタイム性が求められる通信ほど、接続の確立に時間がかかったり、途中で切断されたりしやすくなる傾向があります。
起きている症状によって、疑うべき原因はある程度絞り込めます。情報システム部門に相談する前に、以下のような視点で整理しておくと、話がスムーズに進みます。
「そもそも会社でだけ調子が悪い」場合、背景には主に次のような要因が考えられます。
これらはいずれも、会社のセキュリティを守るために必要な仕組みであり、「設定が間違っている」というより「Web会議のような比較的新しい通信の種類が、既存のセキュリティ設計に想定されていなかった」ことが原因であるケースが多いのが実情です。したがって、無闇にセキュリティを緩めるのではなく、必要な通信だけをピンポイントで許可する形での調整が望ましいアプローチになります。
個人でできる切り分けはここまでですが、原因の特定と設定の変更自体は、情報システム部門が持つ管理権限の範囲になります。「つながらない」という現象だけを伝えるより、上記のように症状と試したことを整理して共有すると、対応がスムーズに進みやすくなります。
トラブルが起きてから対処するより、Web会議システムを導入する段階であらかじめ準備しておくほうが、現場の負担は小さくなります。情報システム部門としては、次のような対応を事前に検討しておくと安心です。
特に多拠点展開している企業や、セキュリティポリシー上クラウドサービスへの接続を厳格に管理している企業では、こうした準備の有無がWeb会議の使い勝手を大きく左右します。
すでに導入しているWeb会議システムのトラブルであれば情報システム部門への相談が近道ですが、これから新しく導入・乗り換えを検討している場合は、選定の段階でネットワークとの相性を確認しておくことが、後々のトラブルを防ぐ近道になります。特にセキュリティポリシーが厳しく、社内ネットワークを外部のクラウドサービスへ全面的に開放しにくい企業では、オンプレミス環境での運用にも対応したシステムかどうかが重要な判断基準のひとつになります。
選定時に確認しておきたいポイントとしては、必要な通信要件がベンダー側から明示されているか、ネットワーク構成に応じた導入方法(クラウド版・オンプレミス版など)を選べるか、導入後にネットワーク関連のトラブルが起きた際のサポート体制が整っているか、といった点が挙げられます。機能や価格だけでなく、こうした運用面の相性まで含めて比較検討することが、結果的に現場のストレスを減らすことにつながります。
「LiveOn Meet」は、オンプレミス環境での運用にも対応したWeb会議システムです。社内ネットワークのポリシーに合わせた導入がしやすく、情報システム部門との調整もスムーズに進めやすいのが特長です。
Q. 自宅では問題なく使えるのに、なぜ会社でだけ不安定になるのでしょうか。
A. 自宅の回線は、ルーターの標準的な設定のまま直接インターネットにつながっていることがほとんどです。一方、会社のネットワークは、複数の拠点や多数の端末を安全に管理するため、ファイアウォールやプロキシ、多段階のNATなど、いくつもの仕組みを経由する構成になっているのが一般的です。経由する仕組みが多いほど、Web会議のようなリアルタイム性の高い通信は影響を受けやすくなります。
Q. 自分でファイアウォールの設定を変更してもよいのでしょうか。
A. おすすめしません。ファイアウォールの設定は会社全体のセキュリティに関わる重要な仕組みであり、個人の判断で変更すると、意図せずセキュリティ上のリスクを高めてしまう可能性があります。設定の変更が必要な場合は、必ず情報システム部門に相談し、適切な手順で対応してもらいましょう。
Web会議の「つながらない」「固まる」といったトラブルは、パソコンやカメラそのものより、ファイアウォールやNATといった社内ネットワークの設定に原因があるケースが少なくありません。まずは症状を切り分け、情報システム部門と一緒に確認していくことが解決への近道です。またツールの選定段階からネットワークとの相性を考慮しておくと、導入後のトラブルを未然に防ぎやすくなります。ネットワークまわりの不安を解消したい方は、オンプレミス対応のLiveOn Meetの導入もあわせてご検討ください。ご相談はお問い合わせ・資料請求ページから承っています。
ジャパンメディアシステムジャパンメディアシステムは、企業のコミュニケーションを支えるビジュアルコミュニケーションシステム「LiveOn」を提供し、場所や時間に縛られない働き方の実現を目指しています。
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