設備保守・点検DXとは?推進の必要性と3つの基本ステップを解説

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投稿日:2026/09/17
更新日:2026/09/17
製品活用ガイド

製造業やインフラを支える設備保守・点検業務は、設備を安定して稼働させるために欠かせない仕事です。 一方で現場では、 「ベテランの退職後、これまでの技術をどう引き継ぐか」 「限られた人数で、複数の設備や拠点をどう管理するか」 「トラブルが起きるたびに、熟練者が現場へ駆けつけている」 といった課題を抱えるケースも少なくありません。 実際、2026年版ものづくり白書でも、製造業就業者数は減少傾向が続いているとされており、人材確保や技能継承は引き続き重要な課題となっています。 こうした課題への対応策として注目されているのが、デジタル技術を活用して設備管理や点検業務そのものを見直す「設備保守・点検DX」です。 ただし、DXといっても、いきなり大規模なシステムを導入する必要はありません。 紙の点検記録を電子化する、離れた場所から現場を支援できるようにするなど、現在の課題に合わせて小さく始めることもできます。 今回は、設備保守・点検DXが求められている背景から、導入を進める3つの基本ステップ、具体的な施策まで分かりやすく解説します。 あわせて、現場の遠隔支援に活用できる超小型ウェアラブルカメラ「LiveOn Nano」の活用方法もご紹介します。

設備保守・点検DXとは?

設備保守・点検DXとは、デジタル技術を活用して、設備の点検・保守・情報共有などの業務を見直し、より効率的に設備を管理できる仕組みへ変えていく取り組みです。

「紙の点検票をタブレットに変える」といったペーパーレス化もその一歩ですが、それだけがDXではありません。

たとえば、

  • 点検結果をその場でデータとして記録する
  • IoTセンサーから設備の稼働状況を収集する
  • 蓄積したデータから異常の兆候を分析する
  • 現場の映像を離れた場所にいる熟練者へ共有する

など、さまざまな方法があります。

大切なのは、「デジタルツールを入れること」そのものを目的にしないことです。

今の業務でどこに時間がかかっているのか、どの作業が特定の担当者に依存しているのかを整理し、その課題を解決するためにデジタル技術を活用するという順番で考える必要があります。

従来の点検業務と何が変わる?

従来の設備点検では、紙のチェックシートに記録し、事務所へ戻ってからパソコンへ転記するといった運用も多く見られます。

異常が見つかった場合には、電話で状況を説明したり、写真を撮って熟練者へ送ったりすることもあるでしょう。

こうした方法でも業務は進められますが、二重入力の手間がかかったり、電話や写真だけでは設備の状態を十分に伝えにくかったりすることがあります。

デジタル化によって、点検結果をその場で記録したり、過去の履歴を検索したりできれば、こうした手間を減らしやすくなります。

さらに映像通信を活用すれば、現場と離れた場所をリアルタイムでつなぎ、同じ映像を見ながら状況を確認することもできます。

設備保守・点検DXは、単に紙をなくすだけではなく、「現場に行かなければ分からなかったこと」「特定の人にしか判断できなかったこと」を共有しやすい状態へ変えていく取り組みともいえます。

なぜ今、設備保守・点検DXが求められているのか

設備保守・点検DXが注目される背景には、人手不足だけでなく、技術継承や設備管理のあり方そのものに関する課題があります。

人手不足のなかでも現場を回せる体制が必要

製造業全体では就業者数が減少しており、若手人材の確保も簡単ではありません。

設備保守の現場では、専門知識を持つ担当者が限られていることも多く、一人の熟練者が複数の設備や拠点を担当しているケースもあります。

その結果、

「トラブルが起きるたびにベテランが移動する」
「詳しい担当者が不在だと判断できない」

といった状況が生まれやすくなります。

これからは単純に人員を増やすだけではなく、今いる人材の知識を複数の現場で活かせる仕組みも必要です。

遠隔支援などを活用し、熟練者がその場にいなくても現場を支援できる体制を整えることは、その方法のひとつです。

技術継承と属人化への対応

設備の異常を見つけるポイントや、トラブル時の判断には、長年の経験によって身についたノウハウが含まれています。

「この音なら問題ない」
「この状態なら、まずここを確認する」

といった判断は、紙のマニュアルだけでは伝えにくいものです。

こうした技術が特定のベテランだけに蓄積されていると、その担当者が不在になった際に対応が難しくなります。

そこで、熟練者の作業を映像として記録したり、若手の作業を離れた場所から支援したりすることで、知識を共有しやすくする方法が考えられます。

技術を「人から人へ」だけでなく、映像やデータとして残せる状態にすることも、設備保守DXの重要なテーマです。

設備トラブルへの対応を早める

設備の稼働期間が長くなるにつれて、日常的な点検や異常への早期対応はさらに重要になります。

トラブルが発生した際に、

「詳しい担当者が到着するまで設備を確認できない」
「電話では現場の状態がうまく伝わらない」

という状態では、対応に時間がかかります。

設備データの蓄積や遠隔支援などを活用することで、異常の兆候を確認したり、現場と熟練者をすぐにつないだりできる体制を整えることができます。

設備保守・点検DXを進める3つの基本ステップ

DXの必要性を感じても、「何から始めればいいのか分からない」という方もいるでしょう。

最初からすべての業務を変える必要はありません。

まずは現在の課題を把握し、小さく試してから範囲を広げていく方法が現実的です。

STEP1.現在の業務と課題を洗い出す

最初に行いたいのが、現在の保守・点検業務の棚卸しです。

たとえば、

「紙からパソコンへの転記に時間がかかっている」
「トラブルのたびに熟練者が現場へ移動している」
「特定の担当者しか判断できない設備がある」
「新人教育に時間がかかっている」

など、現場で困っていることを具体的に挙げていきます。

管理者だけで考えるのではなく、実際に点検を担当している作業員の声を聞くことも重要です。

現場の課題を整理すると、「どこをデジタル化すれば効果が出やすいのか」が見えてきます。

STEP2.課題に合ったツールを小さく試す

次に、課題を解決できるデジタルツールを選びます。

たとえば、

点検記録の転記を減らしたいなら電子帳票。

設備の状態を継続的に把握したいならIoTセンサー。

熟練者の移動負担を減らしたいなら、ウェアラブルカメラなどを使った遠隔支援。

というように、目的によって必要なものは変わります。

ここで重要なのは、いきなり全社へ展開しないことです。

まずは一つの設備や一つの拠点など、限られた範囲で試してみます。

実際の現場で使ってみることで、カタログだけでは分からなかった操作性や運用上の課題も見えてきます。

STEP3.運用を整えながら対象を広げる

試験導入で効果が確認できたら、対象となる設備や拠点を少しずつ広げていきます。

その際には、

「誰が使うのか」
「どの場面で使うのか」
「トラブル時は誰へ連絡するのか」

といった運用ルールも整理しておきましょう。

一度決めたルールを固定する必要はありません。

実際に使う現場から意見を集めながら、より使いやすい方法へ改善していくことが、DXを定着させるポイントです。

設備保守・点検DXで活用できる3つの施策

設備保守DXにはさまざまな方法があります。

ここでは、比較的イメージしやすい3つの施策を紹介します。

1.点検記録を電子化する

取り組みやすい方法のひとつが、紙の点検票を電子化することです。

スマートフォンやタブレットから直接点検結果を入力できれば、事務所へ戻ってから同じ内容を入力し直す作業を減らせます。

過去の履歴も検索しやすくなり、

「前回も同じ場所で異常がなかったか」

といった確認もしやすくなります。

こうして蓄積されたデータは、その後の設備管理や分析にも活用できます。

2.IoT・AIを使って設備の変化を捉える

設備にセンサーを取り付け、温度や振動などのデータを継続的に取得する方法もあります。

普段の状態をデータとして把握しておけば、通常とは異なる変化に気づくきっかけになります。

さらにAIなどを使ってデータを分析することで、異常の兆候を見つける仕組みも活用されています。

ここで重要なのは、AIが熟練者に代わってすべてを判断するという考え方ではありません。

データから得られる情報を、現場担当者や熟練者の判断を補助する材料として利用することで、設備状態をより把握しやすくすることができます。

3.現場と熟練者をリアルタイムでつなぐ

人手不足や技術継承への対応として活用できるのが、映像による遠隔支援です。

たとえば経験の浅い作業員が設備を点検している際、判断に迷ったとします。

そのたびに熟練者が現場まで移動するのではなく、ウェアラブルカメラを使って現場の映像を共有すれば、離れた場所から状況を確認できます。

電話で、

「機械の右側にある部品です」

と説明するよりも、同じ映像を見ながら、

「もう少し右側を映して」
「その配線を確認して」

と伝えた方が、状況を共有しやすいこともあります。

また、両手を使う設備点検では、スマートフォンを手で持ち続けるのが難しいケースもあります。

ウェアラブルカメラなら、ハンズフリーの状態で作業を続けながら現場映像を共有できます。

設備保守・点検の遠隔支援に活用できる「LiveOn Nano」

こうした遠隔支援を現場で日常的に活用するためには、機能だけでなく「作業の邪魔にならないこと」も重要です。

そこで選択肢となるのが、ジャパンメディアシステムの超小型ウェアラブルカメラ「LiveOn Nano」です。

LiveOn Nanoは、約80gの小型ボディで、現場の映像をリアルタイムで離れた場所へ共有できるウェアラブルカメラです。

映像・音声の録画にも対応しているため、その場での遠隔支援だけでなく、作業後の振り返りや技術継承にも活用できます。

通信はLTE/Wi-Fi/Bluetoothに対応し、防水・防塵性能はIP66。サイズは幅90×高さ38.9×厚み21.4mmです。

約80gの小型設計で、作業しながら映像を共有

設備点検では、工具を扱ったり、設備の内部を確認したりと、両手を使う作業が多くあります。

そのため、ウェアラブルカメラを選ぶ際には、映像性能だけでなく装着時の負担も重要です。

LiveOn Nanoは約80gと小型・軽量で、ヘルメットや帽子、胸元など、利用シーンに合わせた装着が可能です。

作業者がカメラを手で持つ必要がないため、普段の作業に近い状態を保ちながら現場映像を共有できます。

熟練者の作業を記録する場合にも、カメラを構えるための特別な撮影ではなく、日常の作業に近い映像を残しやすくなります。

現場映像を見ながら、遠隔から作業を支援

LiveOn Nanoで撮影している映像は、離れた場所へリアルタイムで共有できます。

たとえば、若手作業員が設備点検中に判断に迷った場合。

事務所や別拠点にいる熟練者が現場映像を確認できれば、状況を見ながら必要な確認箇所を伝えられます。

さらに、インカムと接続することで、離れた熟練者と音声でやり取りしながら作業を進めることもできます。

現場側は、

「何をどう説明すればいいのか」

と電話で一から状況を伝える必要がなく、熟練者側も実際の映像を確認しながら支援できます。

熟練者が毎回現地へ移動せずに若手をサポートできるため、複数の現場を抱える場合にも活用しやすい方法です。

録画映像を技術継承や作業の振り返りに活用

リアルタイム支援だけでなく、録画映像を後から確認できることもポイントです。

たとえば若手が行った設備点検を録画し、後から熟練者と一緒に見返せば、

「このときは先にこちらを確認した方がよかった」
「工具を当てる位置はもう少しこちら」
「この音が出たら注意した方がいい」

といった指導を、具体的な映像を見ながら行えます。

逆に、熟練者の作業を記録して、新人研修や作業前の確認に使うこともできます。

これまで個人の経験の中にあったノウハウを、若手が繰り返し確認できる映像として残すことで、技術継承を支える教材として活用できます。

現場で使いやすい耐久性

設備保守では、屋内だけでなく、屋外やほこりの多い場所などでカメラを使用することもあります。

LiveOn NanoはIP66の防水・防塵性能を備えております。

こうした現場利用を想定した設計も、日常的な点検業務でウェアラブルカメラを使う際のポイントになります。

設備保守・点検DXを現場に定着させるポイント

デジタルツールは、導入しただけで効果が出るものではありません。

実際に現場で使い続けられる仕組みにすることが重要です。

操作しやすいツールを選ぶ

設備保守の現場では、機器の操作そのものが仕事ではありません。

点検や修理といった本来の作業に集中できるよう、できるだけシンプルに利用できるものを選びましょう。

導入前に実際の担当者に試してもらい、

「装着したまま作業できるか」
「必要な操作を迷わずできるか」

を確認しておくと、導入後のギャップを減らせます。

セキュリティと運用ルールを整理する

設備の映像や点検記録には、企業の機密情報が含まれる場合があります。

そのため、

「誰が映像を閲覧できるのか」
「何を撮影してよいのか」
「記録したデータをどのように管理するのか」

といった基本的なルールを決めておく必要があります。

セキュリティについても、導入するシステムだけに任せるのではなく、自社の情報管理ルールと合わせて整理しておきましょう。

まずは一つの課題から始める

DXという言葉から、大規模なプロジェクトを想像する必要はありません。

たとえば、

「熟練者の移動回数を減らしたい」
「設備トラブル時の確認を早めたい」
「若手への技術指導を改善したい」

といった一つの課題から始めることもできます。

小規模な運用で効果や現場の反応を確認し、必要に応じて対象を広げていく方が、無理なく定着させやすくなります。

設備保守・点検DXは「現場の課題」から考える

設備保守・点検DXには、電子帳票、IoT、AI、遠隔支援など、さまざまな選択肢があります。

しかし、すべてを一度に導入する必要はありません。

重要なのは、

「今の現場で何に一番時間がかかっているのか」
「どの業務が特定の人に依存しているのか」
「熟練者が現場を移動しなければならない場面はどこか」

を整理することです。

たとえば、熟練者の移動や若手への支援が課題になっている場合には、ウェアラブルカメラを使った遠隔支援から始める方法があります。

約80gの超小型ウェアラブルカメラ「LiveOn Nano」を活用すれば、作業者が両手を使った状態で、現場の映像を離れた場所へリアルタイムで共有できます。さらにインカムと組み合わせることで、熟練者から音声で指示を受けながら作業を進めることもできます。

リアルタイムで支援し、必要な映像は後から振り返る。

そうした仕組みを取り入れることで、限られた人材の知識をより多くの現場で活かしながら、設備保守・点検業務の効率化と技術継承の両方を進めることができます。

まずは自社の保守・点検業務を振り返り、どこから変えれば現場の負担を減らせるのかを考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

導入のご相談やお見積もりは、お問い合わせ・資料請求ページから承っています。

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著者情報

ジャパンメディアシステム株式会社

ジャパンメディアシステム株式会社は、ビジュアルコミュニケーションシステム「LiveOn」を提供し、Web会議・遠隔作業支援・遠隔相談などの領域で、企業や自治体・官公庁のコミュニケーションを支援しています。

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