2026年度「デジタル化・AI導入補助金」とは?IT導入補助金からの変更点と申請の流れ

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投稿日:2026/08/07
更新日:2026/08/07
トレンド・お役立ち情報

2026年度から、これまでの「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」という制度に変わります。中小企業・小規模事業者がAI導入やデジタル化を通じて人手不足の解消や生産性向上を実現するための費用を支援する制度で、名称だけでなく支援の重点にも変化があります。 本記事では、制度が変わった背景や主な変更点、補助金の枠組みと補助対象になる経費、申請の流れ、申請時に押さえておきたい注意点を整理して解説します。ITツールの導入コストを抑えたいと考えている企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。

そもそもIT導入補助金とはどんな制度だったのか

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者が会計ソフトや受発注システム、Web会議システムといったITツールを導入する際の費用の一部を、国が補助する制度として長年運用されてきました。人手不足が深刻化するなかで、デジタル化による生産性向上を後押しする代表的な支援策の一つとして、多くの企業に活用されています。この制度が2026年度から新しい枠組みに生まれ変わります。

2026年度、「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」に変わります

制度が変わった背景

これまでの「IT導入補助金」は、中小企業・小規模事業者によるITツール導入を支援する制度として広く活用されてきました。2026年度からは「デジタル化・AI導入補助金」という名称に刷新され、AI導入による業務の自動化や省人化、生産性向上をより強力に後押しする制度へと位置づけが変わります。人手不足への対応という基本的な狙いは変わりませんが、支援の重点が単なるIT化から、AIを活用したデジタル化へとシフトしている点が特徴です。

制度のスケジュール

旧制度の「IT導入補助金2025」は2026年1月7日をもって終了し、新制度「デジタル化・AI導入補助金2026」は2026年2月27日に公募が開始されました。交付申請の受付は同年3月31日から始まっており、本記事執筆時点(2026年8月)ですでに複数回の締切を終え、現在も申請を受け付けています。締切はおおむね3か月に1回のペースで複数回設定されており、各枠とも予算の上限に達し次第、期の途中でも受付が終了する可能性があります。導入を検討している場合は、様子見をせず、早めに公式サイトで直近の締切日を確認することをおすすめします。

主な変更点

旧制度からの主な変更点は、次のように整理できます。

  • 名称変更:「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金」へ
  • AI重点支援化:生成AIや業務自動化AIの導入が優先的に支援される
  • 省人化シフト:AIと連携したハードウェアやロボット導入への支援も強化
  • 従来の制度でも複数のツールを組み合わせて業務効率化を図る企業は多くありましたが、新制度ではAIによる自動化や省人化を伴う投資が、より手厚く支援される方向性が明確になっています。単なるペーパーレス化やクラウド移行にとどまらず、AIを活用して人手不足そのものを補う取り組みが評価されやすくなると考えられます。

補助金の枠組み

新制度には複数の申請枠が用意されており、自社の目的に合わせて選ぶ形になります。

通常枠

顧客対応、決済管理、在庫管理、会計など、業務プロセスを1つ以上含むソフトウェアが対象です。対応する業務プロセス数に応じて補助額が変わり、1プロセス以上であれば5万円〜150万円未満、4プロセス以上であれば150万円〜450万円以下まで申請できます。補助率は基本1/2以内で、賃上げなど一定の条件を満たす小規模事業者等は2/3以内まで引き上げられる場合があります。

インボイス枠

会計・受発注・決済のうち2機能以上を持つインボイス対応ソフトを対象とする「インボイス対応類型」では、最大350万円まで補助され、ソフトウェア費用のうち50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円を超える部分は2/3以内が補助されます。発注側が取引先の中小企業へアカウントを無償提供する「電子取引類型」では、中小企業等は2/3以内、それ以外の事業者は1/2以内の補助率です。

セキュリティ対策推進枠・複数者連携デジタル化・AI導入枠

サイバーセキュリティお助け隊サービスの利用料などを対象とする「セキュリティ対策推進枠」は、補助額5万円から150万円、補助率は基本1/2以内、小規模事業者は2/3以内です。複数の中小企業が連携してデジタル化・AI導入を進める場合を対象とする「複数者連携デジタル化・AI導入枠」もあり、グループの規模に応じて最大3,000万円まで支援される、比較的大型の申請枠です。

補助対象となる経費

対象となる経費の範囲は次のとおりです。

  • ソフトウェアの購入費・クラウド利用料(最大2年分)
  • 機能拡張やデータ連携のためのツール費用
  • 導入コンサルティング費用
  • 導入設定・研修費用
  • ハードウェア費用

注意したいのは、これらの経費がすべてのITツールに無条件で適用されるわけではないという点です。あくまで、あらかじめ補助対象として登録されたツール・サービスの購入や利用にかかる費用が対象になります。導入を検討しているツールが対象ツールとして登録されているかどうかは、IT導入支援事業者やツール提供元に確認するのが確実です。

対象となるITツールの条件

補助対象となるには、ツールがあらかじめ事務局に登録されている必要があります。一般的には、顧客対応・受発注・決済・会計・在庫管理といった業務プロセスのうち、いずれか一つ以上を実現する機能を備えていることが条件とされます。単なる情報発信ツールやホームページ制作は対象外とされる点にも注意が必要です。ITツールを提供する事業者が、あらかじめIT導入支援事業者として登録し、自社のツールを対象ツールとして申請しているケースも多いため、導入を検討する際は提供元に登録状況を確認するとスムーズです。

申請の流れ

申請から交付までは、おおむね次のようなステップで進みます。

  • gBizIDプライムアカウントを取得し、SECURITY ACTIONを実施する
  • みらデジ経営チェックを実施する
  • IT導入支援事業者とマッチングし、導入するツールを選定する
  • 交付申請を行う
  • 交付決定を受ける
  • ツールを発注・契約し、支払いを行う
  • 事業実績報告を提出する
  • 補助金が交付される

交付決定を受ける前にツールを発注・契約してしまうと、原則として補助対象外になってしまいます。導入を急ぎたい場合でも、交付決定の通知を受け取ってから契約する順序を必ず守るようにしましょう。手続きの多くは、提携するIT導入支援事業者がサポートしてくれるため、初めて申請する場合はどこまで自分で対応し、どこから事業者に相談するかを早めに整理しておくと安心です。

申請時に押さえておきたい注意点

  • 補助対象となるサービス・機器はあらかじめ登録された「対象ツール」に限られる
  • 他の国庫補助金との併用は原則できない
  • 同一公募回であれば、複数の枠を同時に申請することも可能
  • 開業直後の事業者でも、要件を満たせば申請できる

特に見落とされやすいのが、交付決定前の契約は補助対象外になるという点です。「良さそうなツールを見つけたのですぐ契約したい」という場合でも、手続きの順序を誤ると補助金を受け取れなくなってしまうため、スケジュールには十分な余裕を持たせておくことをおすすめします。

自社のITツール選びにどう活かすか

Web会議システムやクラウド録画サービス、現場のウェアラブル端末など、複数拠点を持つ企業のDXを支援するITツールも、条件を満たせば補助対象として登録される可能性があります。ただし、対象ツールは公募ごとにあらかじめ決められているため、導入を検討しているサービスが対象になっているかどうかは、公募開始後に公式サイトやIT導入支援事業者を通じて確認する必要があります。

よくある質問

個人事業主でも申請できますか

中小企業・小規模事業者向けの制度であり、要件を満たせば個人事業主も対象に含まれるのが一般的です。詳細な要件は公募要領によって異なるため、公式サイトや商工会・商工会議所などに確認するとよいでしょう。

自社で全て手続きできますか

申請にあたっては、IT導入支援事業者とのマッチングを経てツールを選定する仕組みになっています。多くの場合、導入予定のITツールを提供する事業者やその販売パートナーが、申請手続きのサポートを行っています。

複数のツールをまとめて申請できますか

同一の申請の中で、目的の異なる複数のITツールをまとめて導入するケースもあります。ただし、検討している組み合わせが要件を満たすかどうかは、IT導入支援事業者に事前に相談しておくと安心です。

まとめ

2026年度から、中小企業・小規模事業者向けのIT導入支援制度は「デジタル化・AI導入補助金」として生まれ変わります。AI活用やハードウェア導入への支援が強化される一方、対象ツールが事前に決められている点や、他の補助金との併用制限といった注意点は従来どおり押さえておく必要があります。

ITツールの導入コストがネックになっている場合は、公募はすでに始まっているため、早めに情報を集め、自社の課題に合ったツールが対象になるかどうかを確認しておくことをおすすめします。gBizIDの取得やみらデジ経営チェックなど、申請の前提となる準備から着手し、次回以降の締切に向けて余裕を持って進めていくとよいでしょう。導入を検討しているツールが対象になるかどうかも含め、お問い合わせ・資料請求ページからご相談いただけます。

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著者情報 著者情報:ジャパンメディアシステム ジャパンメディアシステム

ジャパンメディアシステムは、企業のコミュニケーションを支えるビジュアルコミュニケーションシステム「LiveOn」を提供し、場所や時間に縛られない働き方の実現を目指しています。

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