これまで、店舗や倉庫に設置した防犯カメラを運用する際は、その場に担当者がいる必要がありました。しかし近年は、スマートフォンやパソコンで遠隔監視ができる防犯カメラもあることを、ご存じでしたでしょうか?
防犯カメラでの遠隔監視を有効活用すれば、監視業務の効率を向上させられる可能性があります。
本記事では、防犯カメラで遠隔監視を行うメリットや、活用できる場面などを解説します。
遠隔監視とは、防犯カメラで撮影中の映像を、インターネットを通じて遠隔地から確認することです。インターネットに接続できる環境であれば、防犯カメラの映像を24時間どこからでもリアルタイムで監視できるようになります。
防犯カメラで遠隔監視を行う際は、インターネットに接続可能な「ネットワークカメラ」を使用するのが一般的です。
ネットワークカメラとは、インターネットに接続できる防犯カメラのことです。カメラ本体にIPアドレスが割り振られており、有線LANやWi-Fiを通じてインターネットに接続します。
設置されたネットワークカメラが撮影する映像は、インターネットを経由して、遠隔地にあるスマートフォンやパソコンなどの端末から確認できます。また、クラウド上のストレージやNVR(Network Video Recorder)などに、映像を保存することも可能です。
防犯カメラで遠隔監視を行うメリットとしては、主に以下の3つが挙げられます。
防犯カメラで遠隔監視するメリット
遠隔監視中であれば、防犯カメラの設置場所で生じたトラブルをすぐに把握できるため、その後の対応を迅速に行えます。たとえば、経営する店舗の営業時間外に不審者が侵入した場合には、すぐに警察に連絡したり、アラートで異常を知らせたりすることが可能です。スタッフとお客さまとのあいだにトラブルが発生した際にも、本部にいる責任者が防犯カメラで状況を見ながら指示を出す、といった対応ができるようになります。
防犯カメラで遠隔監視することが、人件費の削減につながる場合もあります。
たとえば、24時間営業の店舗では、来客の少ない深夜帯は無人営業にして防犯カメラだけで監視すれば、その分の人件費を削減可能です。また、各店舗の設備を保守点検する際にも、遠隔監視を活用すれば作業員の人数や移動時間を減らせます。
複数の拠点や店舗を経営している場合、視察の際にマネージャーや責任者が各地を巡回する必要があり、ほかの業務に充てる時間が圧迫されてしまいます。しかし、防犯カメラによる遠隔監視が可能となれば、現地に赴かなくとも、本部からスタッフの働き方を確認できるようになります。これは特に、管理している拠点や店舗が多い企業では大きなメリットだといえるでしょう。
遠隔監視で用いるネットワークカメラは、録画の方式によって以下の2種類に分けられます。それぞれの特徴を以下で解説します。
クラウド型は、カメラで撮影している映像を、クラウド上のストレージに保存する方式です。
録画用の機器を設置する必要がないので、初期費用を抑えられるうえに、運用中のメンテナンスも必要ありません。また、ストレージ容量をあとから容易に追加できるので、古いデータを定期的に削除する、といった対応も不要です。
対してレコーダー利用型では、物理的な記録媒体に映像を保存します。機器の管理・メンテナンスは必要となりますが、クラウド型と異なり月額のサービス利用料は発生しません。
レコーダー利用型は、さらにNVR(Network Video Recorder)とNAS(Network Attached Storage)の2種類に分けられます。
NVRは、データを保存するための専用サーバーを用意し、ネットワークカメラを有線LAN等で接続して映像を保存する方式です。一方でNASでは、専用サーバーではなく外付けハードディスクなどを記録媒体として利用します。
遠隔監視できる防犯カメラは、実際にどのような場面で活用できるのでしょうか?ここでは、遠隔監視が効果的な場面を3つ紹介します。
遠隔監視できる防犯カメラの活用場面
遠隔監視が活きる場面としては、まず防犯対策が挙げられます。
たとえば、建設現場や工事現場には多くの資材が保管されており、人のいない夜間や休日などに盗難の被害に遭うおそれがあります。しかし、遠隔監視可能な防犯カメラを設置すれば、現場に人がいなくとも状況を確認できるため、不審者が侵入した際にもすぐに気づくことが可能です。犯行の瞬間を録画しておけば、証拠として利用することもできます。
また近年では、学習塾のような、小さなお子さまが多く大人が少ない店舗でのサポート用途として、遠隔監視可能な防犯カメラが導入されることも増えています。諸事情で警備員や職員を多く配置できない現場では、防犯カメラでの遠隔監視が特に有用な防犯対策となるでしょう。
管理している拠点や店舗が自然災害の被害に遭った際には、すぐに状況を確認したいところですが、現地にスタッフを送るのは大変危険です。このようなとき、防犯カメラでの遠隔監視が可能であれば、現地に赴かなくとも状況を確認できるようになり、その後の迅速な対応につなげられます。
小売店や飲食店では、カスタマーハラスメント対策として、遠隔監視が導入されることもあります。
トラブルが発生した際に、本部の責任者がすぐに状況を確認して指示を出せるようになるため、スタッフが受ける被害を最小限に抑えられる可能性があります。また、防犯カメラがあることを周知すれば、その事実が抑止力として一定の効果を発揮するでしょう。
また、万が一法的な闘争に発展した場合には、保存していた映像と音声を証拠として活用することが可能です。自社のスタッフが安全に働ける環境をつくるうえで、遠隔監視は効果的な手段だといえます。
カスタマーハラスメント対策をはじめ、接客対応時の様子を遠隔地から確認するなら、小型のウェアラブルカメラを利用するのも一案です。
特におすすめなのが、ジャパンメディアシステム株式会社の提供する超小型ウェアラブルカメラ「LiveOn Nano」です。カメラ本体が(89mm×35mm×20mm)の超小型サイズであるため、制服につけても目立たず、接客対応の邪魔になることがありません。そのうえで、フルHDでの撮影が可能となっており、スタッフやお客さまの様子を詳細に録画することができます。
通話機能も標準で備わっている為、管理者からの指示を受けながら接客が可能です。ぜひLiveOn Nanoの導入をご検討ください。
遠隔監視可能な防犯カメラを選ぶ際は、以下に挙げる4つのポイントを比較しましょう。
遠隔監視できる防犯カメラを選ぶ際に確認したいポイント
遠隔監視できる防犯カメラを選ぶ際に、まず確認したいのが通信方式です。防犯カメラには3種類の通信方式があり、それぞれ特徴が異なります。
防犯カメラの通信方式
| 通信方式 | 概要 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 有線LAN | LANケーブルで防犯カメラをハブやルーターにつなげ、インターネットに接続する | 電波の干渉が発生しないため、通信環境が比較的安定している | 配線の設置に時間がかかるほか、機器の設置場所にも制限が生じる |
| 無線LAN | Wi-Fiで防犯カメラをインターネット回線に接続する | 配線の管理が不要で、環境の構築が容易 | 設置する環境によって、映像や音声にノイズや遅延が生じる |
| モバイル回線 | モバイル端末のSIMを利用して、4G・5G回線に防犯カメラを接続する | 固定回線が不要であり、導入が容易 | 通信量次第で費用が高くなる可能性がある |
導入にかかる手間や設置場所などを考慮したうえで、最適な通信方式を選ぶことが大切です。
画素数の数値が高いほど映像を鮮明に記録することが可能で、ズームした状態でも被写体をはっきりと確認できるようになります。ただし、画素数が高くなるとデータ通信量が増えるうえに、防犯カメラ本体も高額になる点は留意しておきましょう。
細かな作業までしっかりと確認したい現場では、画素数の高い防犯カメラを選ぶのがおすすめです。対して、店舗内の人のおおまかな動きを確認する、また狭い空間に設置するなどの用途であれば、画素数がそれほど高くない防犯カメラでも差し支えないでしょう。
フレームレートとは「1秒間に何枚の静止画を記録できるか」を示した数値であり、つまりは映像の滑らかさの指標のことです。
画素数と同じように、高フレームレートの防犯カメラはデータ通信量が多く、価格も高くなります。そのため、防犯カメラを設置する目的や予算などを考慮したうえで、最適なフレームレートの製品を選びましょう。
高速で動くものを撮影する、また保存したデータをAI分析に活用するといった用途がある場合は、フレームレートの高い製品を導入するのがおすすめです。
屋外に設置する防犯カメラは、雨や砂塵などにさらされることが多くなります。そのため、高い防水性や防塵性を備えた、耐久性のある製品を選びましょう。
なお、防犯カメラの防水性・防塵性は、「IP規格」という基準で確認することが可能です。「IP○○」という表示で、左側の数字が防塵性の、右側の数字が防水性の高さを示しています。
IP規格の等級
| 等級 | 防塵性(左側の数字) | 防水性(右側の数字) |
|---|---|---|
| 0 | 防護なし | 防護なし |
| 1 | 直径50mm以上の固形物の侵入を防ぐ | 垂直に落ちる水滴による影響がない |
| 2 | 直径12.5mm以上の固形物の侵入を防ぐ | 垂直から15度の範囲から落ちてくる水滴の影響がない |
| 3 | 直径2.5mm以上の固形物の侵入を防ぐ | 垂直から60度の範囲から落ちてくる水滴の影響がない |
| 4 | 直径1mm以上の固形物の侵入を防ぐ | あらゆる方向からの飛沫による影響がない |
| 5 | 防塵あり | あらゆる方向からの水の噴流による影響がない |
| 6 | 完全防塵 | あらゆる方向からの強い水の噴流による影響がない |
| 7 | 一定の水圧下で一時的に水没しても、内部に浸水しない | |
| 8 | 長時間水没しても内部に浸水しない |
たとえば「IP66」と表示されている製品は、完全防塵であり、また多少の雨にさらされる程度であれば問題なく利用できます。
遠隔監視できる防犯カメラには、以下に挙げる機能が搭載されていることがあります。各機能の詳細を順に解説します。
遠隔監視できる防犯カメラの便利な機能
PTZ操作とは、カメラ本体の水平・垂直方向への回転、またレンズの拡大・縮小を、遠隔操作で行えるようになる機能です。カメラの視点を自由に調整できるため、撮影範囲が広範囲に及ぶ場合に最適です。
ただし、PTZ操作に対応した製品は価格が高い傾向にあります。広範囲を撮影する必要がある箇所にはPTZ操作が可能な製品を、そうでないところには撮影範囲が固定されている製品を、というふうに使い分けて、費用対効果を高めたいところです。
設置している防犯カメラから音声を出す機能が、トークバック機能です。映像を確認しているスマートフォンやパソコンを通じて、監視している人の声を現地に流すことができます。
この機能を活用すれば、施設内の不審者に対して声がけする、また緊急事態が発生した際に即座に呼びかける、といった対応が可能となります。
防犯カメラのなかには、センサーによって動くものを検知する、また何かを検知した際にアラートを発する機能を搭載した製品もあります。これらの機能を活用すれば、監視者がつきっきりで状況を確認する必要がなくなり、業務の効率をさらに向上させられるでしょう。
検知機能の具体例としては、以下が挙げられます。
検知機能の具体例
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| 通過・侵入検知 | あらかじめ指定した範囲内を通過した人の数を自動で検知する 侵入してきた不審者を検知する、また店舗内のスタッフの数を数えるといった場面で活用できる |
| 置き去り検知 | 人が立ち去ったあとに残された荷物や物体を検知する 商業施設をはじめとする、人の出入りが多い場所での不審物発見に効果的 |
| 持ち去り検知 | あらかじめ指定した物体が、防犯カメラの撮影範囲から消えた場合に検知する 機材や金品、金庫、商品などの盗難対策として有用 |
| いたずら・妨害検知 | レンズへのいたずらやカメラの向きの変更など、カメラ本体に生じた物理的な妨害を検知する 防犯カメラそのものへの妨害を検知することで、その後に生じる犯罪行為やトラブルへ迅速に対応できるようになる |
| 音声検知 | 防犯カメラに内蔵されているマイクで、周囲の物音や話し声などを検知する 音声を検知してから録画を開始できる機能もある |
防犯対策としてカメラを設置するのであれば、これらの機能が搭載されている製品を選ぶのがよいでしょう。
センサーが検知した人や物体を、自動的にカメラが追いかける機能が、自動追尾機能です。この機能があれば、防犯カメラが自動で不審者や不審物を監視してくれるため、監視業務で担当者に生じる負担を軽減できます。
タイムライン機能が搭載されている防犯カメラなら、人や物体を検知した瞬間の映像のみを一覧形式で表示することが可能です。録画された映像が長時間にわたる場合でも、この機能を活用すれば、何か動きがあった場面のみ効率的に確認できます。
「長時間にわたる映像が録画されているが、そのうちの一部だけ残しておきたい」という場合もあるでしょう。
そのようなときに役立つのが、ムービークリップ機能です。
ムービークリップ機能を利用すれば、録画した映像の一部を指定して、切り取って保存できます。あとから状況を確認するのが容易になるほか、データの容量も小さくなります。
タイムラプス機能は、10秒間隔や1分間隔などで撮影した静止画をつなぎ合わせて、短時間の動画として保存する機能です。長時間かけて撮影された映像でも短時間で確認できるようになるため、内容の確認を効率的に進められます。また、データの容量も小さくなるため、ストレージ容量の節約にもつながります。
最後に、防犯カメラで実際に遠隔監視するまでの流れを、4つのステップに分けて解説します。
防犯カメラで遠隔監視する流れ
まずは、防犯カメラで遠隔監視を行うために必要な機器を用意しましょう。具体的には、以下の機器・設備が必要です。
防犯カメラの遠隔監視に必要な機器・設備
上記のほか、スマートフォンやパソコンとは別にモニターを用意しておけば、複数のスタッフで状況を確認しやすくなります。
また、複数の防犯カメラを設置するなら、PoEハブも用意しておきたいところです。PoEハブとは、LANケーブルを介して複数の防犯カメラに電力供給、および通信を行う機器のことです。これを導入すると、必要な配線や機器の数が少なくなるため、初期費用を抑えられるほか、防犯カメラの設置場所をより自由に決められるようになります。
用意した機器や設備の準備が完了したら、防犯カメラを設置して接続します。実際のレイアウトは設置場所によって異なりますが、基本的には防犯カメラとルーターをLANケーブルあるいはWi-Fiでつなげれば、インターネットへの接続は完了です。
次に、スマートフォンやパソコンに、遠隔監視用のアプリやソフトウェアをダウンロードします。製品によっては、防犯カメラとシステム、そしてソフトウェアまでがパッケージされている場合もあります。また、なかにはブラウザのみで映像を確認できる製品もあるので、利用予定の製品の仕様を確認しておきましょう。
ここまでの準備が完了したら、実際に防犯カメラを起動して、端末から映像を確認できるかどうかをチェックしましょう。想定した範囲を撮影できているか、また映像の乱れや遅延は発生しているか、といった点もあわせて確認し、問題がなければ運用を開始します。
遠隔監視とは、防犯カメラの映像を、遠隔地からスマートフォンやパソコンで確認することです。トラブルへの迅速な対応が可能となる点や、複数拠点のカメラを一元管理できる点などが、メリットとして挙げられます。
遠隔監視可能な防犯カメラを導入する際は、通信方式や画素数といった性能面や、プラスアルファの機能面などを確認しましょう。データの保存方式や、録画された映像の確認方法なども、運用時に重要となるポイントです。
遠隔監視の際の映像を録画するなら、ジャパンメディアシステム株式会社の提供する「LiveOn RecX」がおすすめです。インターネットがあれば、スマートフォンやパソコンのブラウザから、いつでも・どこでも録画した映像を見ることができます。また、専用のビューワーサイトにて、複数のカメラの映像を一覧で確認することも可能です。
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