導入事例

宮崎県都城市様

利用目的
  • オンライン窓口
業種
  • 官公庁
社員規模
  • 1,000~3000名
利用サービス
  • LiveOn Call

リモート窓口で自治体DXを実現!
都城市様に成功ノウハウをインタビュー


全国の自治体のなかでも、デジタル化への先進的な取り組みで知られる都城市。
2023年10月、「デジタル田園都市国家構想交付金」を活用し、総合支所や地区市民センターなど14ヶ所に「LiveOn Call」によるリモート窓口を開設しました。
保育課が所管する保育所入所の相談・申し込みや、障がい福祉課が所管する身体障害者手帳の申請など、市役所本庁舎でしかできなかった15課90種の相談や手続きを総合支所や市民センターで可能にしました(詳細は本文中 画像参照)。

総合政策部 総合政策課 主任主事 森山翔太様

導入前の課題

  • 広い面積を有するため、市役所から離れた地域に居住する市民にとって、市役所への移動負担が大きい
  • 市役所から離れた中山間地域では、デジタルツールに不慣れな高齢者の割合が多い
  • 財政運営の健全化と行政サービスの高質化を両立させるために、効率的な改革が求められる

LiveOnで解決!

  • 遠隔相談システムで、自宅近くの支所から相談・手続きが可能に
  • 画面をタップして本庁舎の職員を呼び出すだけの簡単操作
  • クラウド型で設備投資や管理が不要、さらに万全なセキュリティを担保しつつ安価に導入

導入前の課題

東京23区よりも広い市内、本庁舎へのアクセスが課題に

都城市は宮崎県南西部に位置する人口約16万人の街です。平成18年に1市4町が合併して誕生し、面積は653.4k㎡と東京23区よりも広くなりました。広大な土地と温暖な気候を活かした農業や畜産業が盛んですが、一方で、少子高齢化が進んでおり、行政としては、市民サービスをいかに維持・向上させるかを考える必要がありました。

課題の一つに挙げられたのが、市役所での相談や手続きです。都城市は面積が広いため、中山間地域等の郊外から市役所本庁舎までの距離が遠く、車で片道1時間近くかかる場合もあります。郊外の地区には支所機能として総合支所や市民センターが配置されていますが、支所でできる手続きには限りがあります。これまでも、なるべく支所で対応できるように、支所と本庁舎の職員同士で連携し、書類の預かりなどの対応を行っていましたが、郊外に住む市民からは「支所でできる手続きを増やしてほしい」との要望を受けることもありました。コロナ禍でソーシャルディスタンスの確保が求められたことも、リモート窓口への需要を認識するきっかけとなりました。

「都城デジタル化推進宣言」で街のデジタル化を推進、国の交付金も後押し

都城市では、市民サービスの向上を図り、利便性が高く豊かな街を構築するために、池田市長のリーダーシップのもと、デジタル技術の活用に取り組んで来ました。令和元年には「都城デジタル化推進宣言」を行い、市長自ら「CDO(最高デジタル責任者)」として、マイナンバーカードの活用や、行政手続のオンライン化、AIの活用やキャッシュレスの推進、書かないワンストップ窓口の構築などにより、市民サービス・自治体経営・地域社会の全ての分野でデジタル化を進めてきました。

そのような中、令和3年度に内閣府において「デジタル田園都市国家構想交付金」が創設され、デジタル技術を活用した取組みに国からの支援が得られるようになったので、本庁舎へのアクセスという課題を解決するため、テレビ会議システムを活用したリモート窓口を支所に開設することを決断しました。

LiveOn Call導入の決め手

クラウド型でコストを抑えつつ、高いセキュリティを担保

都城市では、オンプレミス型よりもコストパフォーマンスに優れ、汎用性の高いクラウド型を選択しました。物理サーバの設置が難しかったという理由もありますが、「LiveOn Call」のクラウド型で使用するサーバは、JMSが国内に設置するデータファシリティスタンダードTier3相当以上のデータセンターで管理しており、独自プロトコルのプログラムで強固な暗号方式による通信でアクセスするので、クラウド環境でも安心して使えると感じました。高いセキュリティを担保してくれる点は大きな魅力でした。

高音質・高画質でストレスのないやり取り、簡単な操作感や柔軟なアップデート対応も評価

さらにデモンストレーションで驚いたのが、音声・映像が非常に高品質な点です。限られたデータ量でも映像の乱れや遅延がなく、対面とほとんど変わらないリアルなやり取りができます。また、相談者側は、ボタン一つで接続するだけで、それ以外の操作の必要がありません。相談者側の音量の調節も、職員側の操作で行うことができます。これなら市民の方にも安心して使用してもらえると感じました。

また、市役所では個人情報を扱うため、画面の背景のぼかし機能を必要としていました。本庁の職員は執務室で「LiveOn Call」の呼び出しに対応しますので、室内の書類などが見えてしまわないようにしなければなりません。検討当時、本機能は搭載されていなかったのですが、要望に応える形で、すぐに機能アップデートで対応いただいた点もポジティブな要素でした。

導入後の効果・感想

ボタン1つでつながる「人に優しいデジタル化」

2023年10月にリモート窓口の運用を開始し、これまで本庁舎に出向く必要のあった90の相談や手続きが支所で可能になりました。運用開始してからこれまで、音声や映像の乱れもなくスムーズに利用できています。

利用者からは「初めてでも操作が簡単で分かりやすい」「遠い市役所まで行かなくてよいので助かった」「画面越しでも分かりやすく、丁寧な説明が受けられた」などといった、喜びの声をいただいています。

高齢者のなかには、今までテレビ会議システムを使ったことがない方も多くいます。そのような方にとってボタン1つでつながる「LiveOn Call」は非常に使いやすく、まさに当市が目指す「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」の理念に合致します。リモート窓口によって市民の方々がデジタルツールに触れるきっかけをつくることで、デジタル技術へのハードルを下げ、市のデジタル化の後押しとなることにも期待しています。


手続き一覧の詳細は都城市様HPへ: https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/soshiki/78/57598.html

行政の取り組みによる相乗効果

リモート窓口を利用して作成した申請書などの書類は、そのまま総合支所や市民センターへ提出することができます。提出された書類は、本庁舎の手続き所管課へ送付されます。これにより、利用者は、書類を本庁舎まで持って行ったり、あるいは郵送したりしなくても、その場で手続きを終えることができます。

デジタル化こそアナログで

運用を開始してから、内部の連携の重要性を再認識しました。
利用者との直接のコンタクトは支所、リモートでの相談対応は手続所管課、内部調整は事業企画課(総合政策課)が担うからです。部署の垣根を越えて、三者で協力し合うことで、リモート窓口の運用が成り立っています。

実は、企画の段階で、リモート窓口を導入している他の自治体から、「内部で連携できておらず、あまり利用されていない」という話を聞きましたので、特に内部調整には注力しました。

リモート窓口が市民にとって必要なサービスであることは間違いありませんが、何事でもやり方を変えるとなると新たなリスクが生じます。これまで本庁だけにあった窓口が支所に増設されることで、「業務量が増加するのでは」「担当者が不足するのでは」などといった不安の声が職員から上がりました。

そうした不安の声や課題を聞き取り、解決するために、関係部署に何度も足を運び、現場の声を直接聞いて回りながら部署をまたいで調整を行い、1年かけて対象手続を選定し、運用フローを作り上げました。

デジタル化の推進においては、あえてアナログな手法をとることが有効だと考えます。デジタル化とは一見逆行するようですが、対面で話すからこそお互いに伝えられることもあります。リモート窓口の導入にあたって、一方的に推し進めるのではなく、「誰一人取り残されない」ために、対話を中心に調整を行うことで、庁内の理解を得られただけでなく、連携が作られていきました。

LiveOn Callを活用した今後の展開など

メディアやSNSに加え、チラシでも周知

導入後は県内初のリモート窓口ということもあり、多くのメディアから取材をいただきました。県内外の新聞各社からも取材申し込みがあったので、注目度は高かったと思います。私自身も、市のホームページや広報誌、市公式のFacebookはもちろん、地元のケーブルテレビ番組やラジオ番組で紹介するなどの広報活動を積極的に行ってきました。

都城市様Facebookアカウント投稿
広報誌「広報 都城 令和5年10月号」抜粋

広報の甲斐もあり、ほとんど毎日利用されていますし、利用者アンケートによると、9割以上の方に満足いただいているので、導入は成功と言えると思います。

ただ、まだまだ潜在需要はあると考えていますので、より多くの人に知ってもらうために、今後、支所管内の市民にチラシを配布するなどのさらなる周知活動を行っていく予定です。また、導入部署を追加し、対象手続きの拡大にも取り組みたいと考えています。

人口減少と少子高齢化の時代で、生産性を維持し高めるためには、テクノロジーが欠かせません。今後、リモート窓口は、様々な形で世の中に広がっていくと思います。
当市では、せっかく「LiveOn Call」という素晴らしいシステムを導入しましたので、1人でも多くの方に利用してもらえるように、また、自治体DXのツールとして、さらなる利活用を実現できるように、これからもデジタル化の推進に取り組んで参ります。

お客様プロフィール

所在地
宮崎県都城市姫城町6街区21号
職員数
1,407人(2024年4月1日現在)
面積
653.36㎢
人口
159,474人(2024年4月1日現在)
市概要
2006年(平成18年)1月に都城市、山之口町、高城町、山田町、高崎町の1市4町が合併。市内に九州縦貫自動車道、5本の国道が整備され、40km圏内に宮崎空港と鹿児島空港を擁する交通利便性の高さを誇る。年間平均気温が17度と暖かく過ごしやすい。また、豊富な地下水を活かしてつくる、全国規模で展開する焼酎ブランドも有名。

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