導入事例
神戸大学大学院農学研究科様
- 利用目的
-
- 遠隔作業支援
- ウェビナー・配信
- 業種
-
- 教育・学習支援
- 社員規模
-
- 3,000名以上
- 利用サービス
-
- LiveOn Wearable
「LiveOn Wearable」で大学の農場実習をオンライン支援。教室にいる教授が、広い果樹園で作業する複数の学生に対して、収穫時期の見極めなどの指導を実施。
写真左:大学院農学研究科 附属食資源教育研究センター
准教授 片山寛則様
写真右:大学院農学研究科 附属食資源教育研究センター
教授 大山憲二様
導入前の課題
- 農場で離れて作業をする学生を個別に指導。同じ説明を繰り返し、移動も大変
- 収穫時期の見極めが難しい果実の選定
- 日本の農業を担う、幅広い人材の育成
LiveOnで解決!
- 映像と音声で、複数の学生に対し同時に指導を実施できるように
- 果実の表面の状態を画像で共有し、最適な時期の収穫を実現
- 最先端のウェアラブルデバイスを実際に使用することで得る経験
導入前の課題
熟練を要する農業技術の修得に欠かせない実習の難しさ
当大学の農学研究科では、資源開発から生産までの実学における教育研究機関として、2003年に食資源教育研究センターを設立しました。当センターは、学部のある六甲台から車で1時間ほどの兵庫県加西市に、水田や果樹園、放牧地などを備えた40 haの敷地があります。
当センターでは、さまざまな農場実習を行っています。実習では何より、実際の物を見て学ぶことが一番重要です。例えば、果実は熟したものを収穫しますが、すべてが同時に熟すわけではなく、熟しているものとそうでないものを見極める技術は経験に依存します。そうした経験こそ、農家の技術ともいえるため、その技術を実習を通して覚えていく必要があるのです。
LiveOn Wearable選定の決め手
スマートグラスで実現する複数拠点との同時実習
農業の課題解決にも期待
果樹園で行う実習では、花が咲くところから果実の収穫、さらには販売までの過程を1年を通して学習します。実習は15名から20名、多い時には40名程度の学生に対して行われますが、数十名の学生を同時に指導するのは難しいため班分けをします。
班ごとに違う作業を行ったり、ナシやブドウなど違う樹種に分かれて作業しますが、果樹園担当の教員は1名です。広い果樹園の中を走り回りながらの実習は、とにかく忙しく大変でした。こうした状況を解消したいという思いがかねてよりあったのです。
また、日本の農業の未来を考えると、熟練した農家の方がどんどん減っている現状があります。そうした熟練の農業技術を継承しながら、これから就農する方を支援していくことも考えなければなりません。そのため、大学として農業のDXを推進することで、実習面での課題の解消と、日本の農業が抱える課題の解決に向けた取り組みを進めたいと考えていました。
そこで、文部科学省の「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」を活用し、農業分野においてデジタルデバイスを導入することとなりました。
導入後の効果・感想
果樹園特有のネットワーク環境も改善し、次年度へさらなる期待
今回、果樹園での実習で「LiveOn Wearable」を導入しました。学生はスマートグラスを装着し、目線を共有しながら指導を受けることができるようになりました。学生はもちろん、農家の方でも使いやすいものを考えておりましたが、最初の使い方の説明からJMSの担当者が丁寧に行ってくれたので、操作で迷うことはありませんでした。
実際の実習では、例えば梨を収穫するには、梨の色やでこぼこ具合、表面にある点々がどの程度残っているのか、また消えかけているかなど、さまざまな要素を見ていかなければいけません。表面の点々は消えかけている方が熟しているので、収穫に適しているのですが、経験のない学生にはわかりません。
今回、「LiveOn Wearable」を10台導入したのですが、果樹園は木や葉が繁っているため、WiFiのアクセスポイントの調整がなかなかうまくいかないこともあり、当初イメージしていた解像度や低遅延での実習を100%実現できたわけではありません。
ただ、その後はWiFiのアクセスポイントの調整をメーカーと行ったことで、かなり改善しています。当センターでは秋に収穫祭があります。学長以下、首脳部が参加して果実の収穫を行うのですが、その際に「LiveOn Wearable」を使い、果樹園にいる学長らに対して、私たちが映像を見ながら梨の表面の具合を確認して、ちゃんと熟した実を収穫することができました。
LiveOn Wearableを活用した今後の展開など
農業DXの実現で、日本の農業を担う人材を育成したい
導入から1年目ということもあり、WiFiのアクセスポイントの改善が進めば、「LiveOn Wearable」の運用もまだまだできることがたくさんあるという感触です。ただ、実習における課題解消ということ以上に、大きな期待もあります。
というのは、大学として農業DXを推進するにあたり、これからの農業で使われていくであろう、「LiveOn Wearable」をはじめとした最先端のデバイスや技術を学生自身が実際に使うということです。本学を巣立っていく学生が、そうした最先端に触れ学んでおくことは、後々の日本の農業にとって重要なことだと思っています。
農学部として、これからの農業を担う人材を育成することが求められます。人材といっても、農業に携わる人もいますし、農業を支援するデバイスやシステムを開発できる人材もいます。今回の「LiveOn Wearable」の導入が、そうした人材を育てるきっかけにもなると考えています。
お客様プロフィール
- 所在地
- 兵庫県神戸市灘区六甲台町1-1
- 職員数
- 4,275人(常勤)
- 大学概要
- 人文・人間科学系、社会科学系、自然科学系、生命・医学系の4つの学術系列に10の 学部、15の大学院、1研究所を有する総合大学。農業分野では、大学院農学研究科・農学部を設置し、附属施設として兵庫県加西市に40 haの食資源教育研究センターを設けている。
- ホームページ
- http://www.ans.kobe-u.ac.jp/
各種お問い合わせ
Web会議システム LiveOn(ライブオン)お気軽にご相談下さい。
専門スタッフがお客様のご相談にお答え致します。
お電話でのお問い合わせ
- 東京
- 03-5297-5511
- 仙台
- 022-726-5080
- 大阪
- 06-6947-6800
- 札幌
- 011-206-1818
- 名古屋
- 052-202-1233